どこにあるの遺言書!?

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せっかく遺言書を書いても、残された家族に遺言書の保管場所を伝えていないと元も子もありません。今回は、遺言者の保管について、解説したいと思います。

公証人に遺言書を作ってもらった場合(公正証書遺言)

公正証書遺言は、公証役場で作成します。そのため、遺言書の原本は公証役場で保管し、遺言者は原本の写し(謄本)をもらえます。
そのため、公証役場では、遺言書が保管されているかを確認をしてくれます。
この確認は無料で利用することができます。確認をお願いできる公証役場は、遺言書を作成した公証役場以外でも可能です。

遺言者本人がご自身で遺言書を書いた場合(自筆証書遺言)

自筆証書遺言の場合、法務局による保管制度を利用しているかどうかで保管場所が変わってきます。
法務局による保管制度について確認したいかたはこちら↓↓↓

遺言書の保管制度って?
ご自身で書いた遺言書を法務局に保管できる制度が始まっています。制度の概要について簡単にご説明します。 制度の概要について 遺言書の保管制度は、法務局で遺言書の原本を保管し、画像データとしても保存してもらえる制度です。そして、保管だけでなく、検認不要や相続人への通知もしてもらえるなどの特典もあります。...

法務局による保管制度を利用している場合

法務局による保管制度を利用している場合は、遺言書の原本は、法務局に保管されています。お近くの法務局に行き、確認することになります。ただし、遺言書の原本を閲覧したい場合は、遺言書を保管している法務局に行く必要がありますので、ご注意ください。

法務局による保管制度を利用していない場合

この場合、自宅の金庫またはタンスの中など、亡くなった方が大切なものをしまっている場所を探す必要があります。遺言書を残す方は、法務局の保管制度を利用しない場合、家族の誰かに遺言書の保管場所を伝えておく必要があります。

最後に

遺言書は、亡くなった方からの最後のメッセージです。せっかく書いた遺言書が誰にも見つけてもらえないのはとても残念なことです。
遺言書を書く方は、生前にご自身の財産などの整理をしておくことで、遺言書が誰にも見つけられない事態を防ぐことができます。
私の母はまだ元気ですが、すでに財産の整理をしています。ファイルに自分の財産をまとめてあります。その中には、遺言書もあります。
母がまとめてあるファイルに入っているものの一例です。

・不動産の場合、権利書と登記簿
・預貯金の場合、通帳、銀行印、キャッシュカード、暗証番号を書いたメモ
・保険の場合、保険証書
・貴金属の場合、写真と購入時の金額を書いたメモ
・自筆証書遺言を書いているので、遺言書
・自分がなくなった場合の連絡先リスト

母の場合は、遺言書の原本がファイルに入っていますが、もし、公正証書遺言などを利用している場合は、遺言書の写しをもらえますので、写しをファイルにいれておくのもいいと思います。
ご自身の最後のメッセージを残された家族にちゃんと届けられるよう、始めてみませんか、生前の財産整理を。